2023.11.24 イベント

2023年度看護に関する講演会(ウェブ形式)を開催しました。【オンデマンド配信2023年10月21日(土)~11月23日(木)】

 2023年(令和5年)10月21日(土)~11月23日(木)、ウェブ形式のオンデマンド配信にて、「意思決定支援の本質に迫るーその人らしい生き方を支えるために看護は何ができるのかー」をテーマに、2023年度看護に関する講演会を開催しました。
 本講演の企画は、昨年度に引き続き、これまで当財団の公募事業の助成を受けた看護職の方々を中心に行っていただきました。

 本講演会の企画意図は、次のとおりです。― 意思決定支援における看護の役割とその本質に焦点を当てる。病院における告知や治療の選択といった人生のターニングポイントとしての意思決定支援にとどまらず、その人らしい生き方を支えるための「その先」を含めた介入(在宅医療における長期的な支援や、医療機関によらない支援)のあり方に着目したい。また、意思決定の当事者である患者とそれを支援する医療者間の認識や思いのギャップにも目を向けるため、患者のリアルな声に耳を傾け、意思決定支援のあり方を再考する機会としたい。 ―

 今回は、木村憲司当財団代表理事の主催者挨拶に続き、大阪歯科大学医療イノベーション推進機構事業化研究推進センター地域医療連携部専任教授の田村 恵子氏、医療法人社団オレンジ理事長の紅谷 浩之氏、認定NPO法人マギーズ東京共同代表理事・同センター長の秋山 正子氏と同センター利用者である河野 順氏、及び当財団とのエクスチェンジプログラムにより30年以上にわたり交流を続けているメイヨークリニック(米国ミネソタ州)のSarah Valinski氏、Ellen Wild氏の6名にご登壇頂きました。

 ウェブ講演会は今回開催2回目となり、1,990名という大変多くの方にご視聴頂きました。
 講演後に皆様から頂いたアンケートでは、「実際の事例を通して、患者との関わりや語りの場の重要性をよく理解できた」、「病院でも地域でも常に患者は意思決定をする。病院はその一部を支えるということを再認識したので心が軽くなった」、「患者様が自分を取り戻すことができる環境の提供と支援に尽力していきたい」という感想が寄せられました。また、メイヨークリニックの講演について、「すぐに実践で使えそうなABCDをご紹介頂いたのは有益であった」、「国により文化など様々な違いはあっても、根本的な患者との関わりに違いはないと感じさせられた」というご意見も頂きました。ウェブでの開催形式についても、「地方在住でも自宅で視聴が可能なため参加しやすい」、「何度も視聴できるのはありがたい」と、好評価を頂くことができました。これらのご意見を踏まえて、今後の講演会の企画に活かしてまいります。

講演1   『意思決定支援のプロセスと看護師の役割 』 (要旨)

     大阪歯科大学 医療イノベーション研究推進機構事業化研究推進センター 地域医療等連携部門 専任教授
     がん看護専門看護師  田村 恵子 氏

講演2   『暮らしの中で、その人らしい意思決定を支えるために』 (要旨)

     医療法人社団オレンジ 理事長  紅谷 浩之 氏

講演3   『暮らしの中で療養する人々を支える~ がんと共に歩む人々の声を聴きながら ~』 (要旨)

     認定NPO法人マギーズ東京 共同代表理事・同センター長  秋山 正子 氏
     同法人マギーズ東京 利用者  河野 順 氏

パネルディスカッション 『意思決定支援の本質に迫る』

     秋山 正子 氏(座長)
     田村 恵子 氏
     紅谷 浩之 氏
     河野 順 氏

講演4   『The Art of Nursing : Meeting the Needs of Patients with Serious Illness』 (abstract)

     看護のアート:重症患者のニーズを満たす

     Ms. Sarah Valinski, RN, BSN, CHPN, Staff Nurse, Palliative Care,Mayo Clinic, Rochester, MN
     Ms. Ellen Wild, RN, BSN, CHPN, Staff Nurse, Palliative Care,Mayo Clinic, Rochester, MN

講演会によせられたご質問と回答はこちら

     


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